こんにちは。
今年のアムステルダムの夏は気温が上がらず肌寒い日が多いです。このまま秋に突入しちゃうのかなぁ??
さて前回は、大家さんから「立ち退かないなら私だってあなたを訴えてやります」と脅されつつ、結局裁判にはならずに私が引越しを決めたところまで来ました。
今回はその続き。入居時に支払ったDeposit(補償金)がなかなか返ってこず、あやうくヤ○ザ並みの取り立てでもしようかと思った話です。
まず、オランダの賃貸では、日本の「礼金」に当たるものはなく、「敷金」に当たる費用を「Deposit」として家賃の1~2か月分を契約時に支払います。
そして賃貸中にテナントが何かを壊すなどして修繕が必要な場合、このDepositからその費用が差し引かれ、またそれ以外のちょっとした調整を経た残りが返ってきます。
私はもちろん何かを壊したりなんてことはしなかったので、すぐ返金されることに淡い期待を持って待ってました。
が、この大家ちゃんですもの、そう簡単には返してきません。
まず、とりあえずは1か月ほど何も言わずに待ってみました。けど当然音沙汰なし。
で、1.5ヵ月経ったところで「Depositの返金予定はいつですか?」と聞いてみたところ、
「遅くなって悪いわね。今○○ユーロ振り込んだわ。残りの△△ユーロも手続したから来週入金されると思うわ」
とのこと。
なぜ分割に?そして「今振り込んだ」って、んじゃ私から催促しなかったらそのまま逃げちゃおうと思ってたってこと??とちょっと思ったけど、んま、実際その○○ユーロは本当に入金されたので余計なことは考えないことにしました。
しかし、その後の△△ユーロはやっぱり入金されない。送金手続きしてないでしょ、これ。
でもあまりにも露骨に「金返せ、金返せ」と催促するのもなんだかプライドが許さない気がして(←どんなプライド)、さらに数週間待ってみました。
そしてその間、かなりイラついてました。
なぜ他人の都合で追い出された上、自分のものであるはずのお金までこの他人の手元に握られ続けていなければならないのか。
本当にみっともない話ですが、笑い話にもできないくらいイライラの塊になってました。
ほんとにね、「おいこのビッチ、さっさと金返せや」ってヤ○ザ屋さんみたいに(心の中で)すごんでましたもの。きゃー、コワイ
ここで話はちょっとそれます。
今回の引っ越しでは、この大家ちゃんの物件を見つけたときと同じ不動産屋さんに仲介をお願いしました。で、いくつか候補を紹介してもらって内見にもアテンドしてもらったりしてる間に、この担当さんともずいぶん仲良しになりました。
で、この担当さんが実は今回の大家ちゃんともお友達。もっと言うと、大家ちゃんの旦那さんの大親友だったのです。
で、仲良くなるにつれていろんな話を聞いたのですが、今回の騒動の発端は、
- 大家ちゃんの旦那さんの事業が破産
- 途端に大家ちゃん、お友達などの目の前でも旦那さんを侮辱し始める
- さんざん悪態をついたのち、大家ちゃんから離婚を宣言
- 大家ちゃんがもともと所有していて私が賃貸していたアパートに戻ることにする
ということだったそうです。
それを聞いて思ったのが、「あぁ、私はそういう女性を相手にしてたのね」ということ。なんというか、正面から戦おうとしても、話が通じるわけないよね☆という諦め感。やっぱり大家ちゃんタダモンじゃない。
でも、いろいろ考えているうちに、同時にこんなことにも思い当たったのです。
私が「お金が返ってこないー!きー!」とみっともなくイライラしているのと同じように、彼女もうまくいかない自分の人生に対してみっともなくイライラを爆発させているに違いない。
なんだ、私たち結局同類ね。
そしてそう思ったら、もう闘うのは辞めよう、と思ったんですよね。
もちろん、お金を諦めるわけではないのですが、なんというか、「私のお金だ、返せ!」と子供のように地団太を踏むのを止めようと思ったのです。
その後、ヤ○ザのような取り立てメッセージの代りに大家ちゃんに私が送ったメッセージは、
「大家さん、私今も残りのDeposit待ってます。
こういうお金の請求は気持ちが良いものではないけど、ちょっとお伝えしておこうと思ったのはね、少なくとも、あなたのお家を賃貸している間、そこでの生活もそのエリアも心から楽しむことができたということです。
今でもあのエリアは大好きだし、あそこに住むことができて本当に良かったと思っています。だからそれについては本当にありがとう。
それだけは伝えなくちゃね、と思いました。じゃまた。」
という感じ。
そしたら、直後に大家ちゃんから返信。
「残りの送金が遅れてごめんなさい。離婚や自分のビジネスなんかでお金がかつかつだったの。でも今残りの送金手続きもしました。今まで丁寧に住んでくれてありがとう」
わ、なんか、魔法みたい!
自分が戦いを放棄すれば、相手もこんなにすんなり武装解除してくれるんだ!
自分で仕事してて日々サバイバルなのは私も同じ、とか、やっぱり私が請求しなければそのままになってたのか?とかいうツッコミどころはちょっとあるけれど、とにかく残りも確かに受け取れたし、最終的にはそこそこ心穏やかなやり取りで締めくくれたので、まぁ良かったのかな、なんて思ったりしています。
いやでも疲れましたけどね。
もめ事は、ないに越したことはありません。
…というわけで、ここまで3回にわたって、
- 立ち退きを求められたけど抵抗を試みた話
- でも思うところもあり結局立ち退くことに決めた話
- なかなかお金が返ってこなかったけど最後にはなんとなく丸く収まった話
を書いてみました。読んでくださった方、ありがとう。
日本でも海外でも、生活してればいろいろありますね!
その都度、きー!となったりしますけど、やっぱりそのたびにいろいろ考えて納得して行動すると、結果も心落ち着くところにたどり着くようです。
まぁでも、もうしばらくは引っ越しせずに今の家でゆっくり暮らそう。
そして、そんなこんながあっても、やっぱり私はアムステルダムが大好きです 🙂
Akikoさん、こんにちは。くまなく読んでいますよ。
でも不思議なのは、何の仕事をしているか、全く書いてないみたいですよね。
「個人事業主」って法律上の分類名称にすぎないのに、
自分が「何屋さん」なのか秘密にしているみたいで、
もしかしてヤバイ仕事でもされてたりとか? オランダは売春婦も個人事業主としての登録制だと聞きますし。。。それはさすがにないでしょうが、
でもやっぱりなんとなく恥じているとか隠しておきたいみたいな理由があったりするのでは。アメリカで大学院まででたのに、こんなことしてて。。みたいな。妄想が広がりますが、Akikoさん、何屋さんをして食べているのか教えてくださいね。それが移住の最大のキモなんですから。
charlieさま
コメントありがとうございます。
そうですね、仕事についてはほとんど書いたことがないので、また記事で返信させていただきますね。
お待ちいただけましたら幸いです。
感動しました。
なんて素晴らしい暖かい人間なんだ!と思いました。
また、来週アムスに行くから、ブログを読み返してたのですが、akikoさんの心に元気でました!!
本当に尊敬します!!
健康には気をつけてください。
tachiken036さま
私まで元気の出るコメントをありがとうございます!
子供じみた話で書くのを躊躇したのですが、そう言っていただけたら書いてよかったと思えました 🙂
アムステルダムのご旅行楽しまれましたか?
またどうぞいらしてくださいね♪